社会人の学びに関する用語を解説しています。
- 大学
- 高等学校を卒業した人またはそれと同等以上の学力を持つ人などが入学できる教育機関です。
教育内容は最終的に各大学において決定されますが、学士学位取得には、最低4年以上在学し124単位以上を修得することとなっています。
また科目等履修生や聴講生の制度利用が出来るほか、履修証明プログラムや公開講座なども開設されています。 - 大学院
- 大学を卒業した人またはそれと同等以上の学力を持つ人が入学できる教育機関です。
修士課程、博士課程、専門職学位課程が置かれ、修士課程は約2年間、博士課程は約5年間(※)、専門職学位課程は約1年~2年間(法科大学院は3年間)の教育を行うものとされています。
また、科目等履修生や聴講生の制度利用が出来るほか、履修証明プログラムや公開講座なども開設されています。
(※)博士課程は前期2年間と後期3年間に区分されているものもあります。 - 短期大学
- 高等学校を卒業した人またはそれと同等以上の学力を持つ人が入学できる2年間または3年間の教育機関です。大学としての教養教育を基礎に、専門教育を通して職業又は実際生活に必要な能力を育成できるなどの特徴があります。
短期大学士の学位を得るためには、2年制の場合は2年以上在学し62単位以上を修得すること、3年制の場合は3年以上在学し93単位以上を修得することが基本となっており、卒業すると4年制大学への編入学や短期大学の専攻科への進学ができます。
また、科目等履修生や聴講生の制度利用が出来るほか、履修証明プログラムや公開講座なども開設されています。 - 高等専門学校
- 中学校を卒業した人またはそれと同等以上の学力を持つ人が入学でき、5年間(商船に関する学科については5年6か月)の一貫教育を行う高等教育機関です。技術者に必要な教養と専門知識を身につけることができ、理論だけではなく実験・実習に重きが置かれています。
167単位以上(商船に関する学科については147単位以上)を修得すると卒業し、準学士の称号を得ることができ、四年制大学への編入学や高等専門学校の専攻科への進学が可能です。
また、科目等履修生や聴講生の制度利用が出来るほか、履修証明プログラムや公開講座なども開設されています。 - 専門学校
- 仕事に役立つ専門的な知識と技術を身につけるための実践的な職業教育が特徴である専修学校のうち、専門課程を設置するものを「専門学校」と呼びます。
高等学校を卒業した人またはそれと同等以上の学力を持つ人が入学でき、1年以上の教育を行う機関です。
修了時には学習時間・内容等に応じて「専門士」「高度専門士」という称号が付与されたり、大学への編入学、さらには大学院への入学も可能となっている専門学校もあります。
また、専門学校によっては、正規の教育以外にも、附帯事業として公開講座などの多様なプログラムも開設されています。 - 専門職大学・専門職短期大学
- 2019年度から開設された、特定の職業のプロフェッショナルになるための必要な知識・理論と実践力の両方を身に付けることができる新しいタイプの大学・短期大学です。既存の大学・短期大学に開設する「専門職学科」もあります。
授業の3分の1以上は実習・実技として、長期の企業内実習を行うこと等により高度な実践力を身に付けられるほか、専攻する職業に関連する他分野も学ぶことにより豊かな創造力を身に付けられます。
卒業するためには、専門職大学は4年間(124単位以上)、専門職短期大学は2年間(62単位以上)または3年間(93単位以上)の修得が必要です。専門職大学を卒業すると「学士(専門職)」、専門職短期大学を卒業すると「短期大学士(専門職)」の学位を得られ、大学卒業または短期大学卒業の人材として、就職や進学ができます。専門職学科を卒業した場合も、大学であれば「学士(専門職)」、短期大学は「短期大学士(専門職)」の学位を得られます。 - 正規課程
- 教育機関の定める修業年数を満たし、卒業・修了要件となっている単位を修得すると学位や称号が取得できる課程です。
なお、非正規の課程には、履修証明プログラム、科目等履修生や聴講生などがあります。 - 履修証明プログラム
- 大学等が、積極的な社会貢献として、社会人等の学生以外の者を対象とした一定のまとまりのある学習プログラムを開設し、その修了者に対して学校教育法に基づく履修証明書を交付できる制度です。
職業上必要な専門的知識・技術取得のニーズに応じたもの、資格制度等とリンクしたもののほか、生涯学習ニーズへの対応など多様な目的・内容のプログラムが開講されています。また、今のところ単位や学位が授与されるプログラムではありませんが、本プログラムの学習内容を単位化できるように現在制度改正が検討されています。 - 科目等履修生
- その大学等の学生以外の人が、正規の授業科目のうち一部の授業だけを履修し、正規の単位を修得できる制度です。
聴講生とは異なり、科目等履修生は、正規の単位を取得できたり、単位累積加算制度を活用した場合には学士の学位を取得できたりします。科目等履修生が履修できる授業科目の範囲や在学年限、出願資格等は大学によって異なります。また、資格取得のために活用される場合もあります。 - 聴講生
- 正規の授業科目のうち一部の授業だけを履修している、その大学等の学生ではない方のことです。聴講生が履修できる授業科目の範囲や在学年限、出願資格などは、それぞれの大学の学則によって決められます。正規の単位は取得できないものの、自分のペースで学ぶことができるのがメリットです。
- 公開講座
- 地域や社会などへの貢献を目的とし、大学等が持つ教育・研究の成果を地域住民等に提供するために開講される講座です。様々な分野の講座が開かれていますが、受講回数や費用については大学や講座ごとに異なっており、中には無料で受講できるものもあります。
- 単位累積加算制度(単位積み上げ型の学士の学位の授与)
- 短期大学、高等専門学校や専門学校(要件あり)等を卒業した方又は大学に2年以上在籍した方が、その学修成果をもとに、さらに大学の科目等履修生などとして所定の単位を修得し、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構が行う審査の結果認められた場合には、同機構から学士の学位が授与される制度です。
- 長期履修制度
- 働いているなどの個人の事情に応じて柔軟に、大学・短期大学・大学院について教育を受けなければならない期間(例えば、大学であれば4年)を超えて在学することができる制度です。大学によっては通学を週1~2日に絞ったり、週末だけに集中させたりといった調整も可能になります。
- 社会人入試
- 社会人のための入試制度です。受験には、年齢制限や、一定年数以上の社会人経験などの条件が設けられ、主に、書類審査、小論文、面接(口述試験)、語学などで選抜されます。
- 通信教育課程
- 大学等が行う通信による教育課程で、卒業すると通学課程と同様に学位や称号が授与されます。授業の実施形態としては、レポート添削による指導を行う授業、テレビ・ラジオ放送による講義を行う授業、実際に教室において行われる授業、さらにインターネット等のメディアを利用して行う授業があります。また、大学等の卒業を目指す正科以外に、科目等履修生や聴講生の制度利用なども選択できます。放送大学など、主として通信教育を行う大学もあります。
- 職業実践力育成プログラム(BP:Brush up Program for professional)
- 大学、大学院、短期大学及び高等専門学校における社会人や企業等のニーズに応じた、実地での体験活動や企業等と連携した授業などによって構成された実践的・専門的なプログラムを、「職業実践力育成プログラム」として文部科学大臣が認定しています。
プログラムの中には教育訓練給付の対象となっているものもあります。 - サテライトキャンパス
- 郊外や地方に本キャンパスがある大学・大学院が、交通の便のいい駅周辺などに設置しているキャンパスです。
働きながら学ぶ社会人などの通学に配慮して設置されることが多く、夜間開講、昼夜開講制の大学院、公開講座などの拠点になっていることも多いです。
授業には、実際に教員と対面して行われる場合と、テレビ電話などで遠隔教育が行われる場合とがあります。 - 教育訓練給付制度
- 「学習者・企業への支援制度」ページ【教育訓練給付制度】へ
- 第4次産業革命スキル習得講座認定制度
- 社会人向けのIT・データサイエンス等を中心とした専門性・実践性の高い教育訓練講座をAIやデータサイエンス、クラウド、製造業におけるIT利活用など、企業や大学が提供する将来の成長が見込まれる分野に関する講座を、「第4次産業革命スキル認定制度」として経済産業大臣が認定しています。プログラムの中には教育訓練給付の対象となっているものもあります。
経済産業大臣が認定した教育訓練講座のうち、厚生労働省が定める一定の要件を満たし、厚生労働大臣の指定を受けたものは、「専門実践教育訓練給付」の対象となっています。
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