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東京女子大学大学院 人間科学研究科 博士前期課程 人間社会科学専攻 グローバル共生社会分野
- 社会・国際・環境・文化
- 東京都
- 大学院
昔からの夢を叶えるため
第三世界の社会運動から多くを学んだ。次は日本から若い女性の活動をつくりたい!
山口 慧子さん(27歳)
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神田外語大学卒業後、東京女子大学大学院修士課程へ入学。開発とジェンダーを専門分野に学び 2016年3月同大学院修了。同年4月、公益財団法人日本YWCAへ入職。国際NGOで現在幹事として活躍中。
大学院進学へのきっかけ
学部生の時、インド女性科学者ヴァンダナ・シヴァの説くフェミニズム思想に関心を持ちました。シヴァを触発した女性たちの森林保護運動の結末や、彼女が設立した農業団体に興味を抱き、研究を志しました。同大学院の古沢希代子教授は「開発とジェンダー」の専門家で、「女性、開発、環境」という私のテーマに大きな関心を示されました。将来はジェンダー問題に実践的に取り組みたいと思っていた私にとって、学者と人権活動家の2つの顔を持つ先生から学びたい、と思い進学を希望しました。
大学院での学び
授業は少人数で先生との距離が近く、密度の濃い学びと対話に満ちていました。また、「平和について考える会」という学生団体を作り、研究奨励金を用いて「平和とアート」の共同研究に取り組むと共に、スタディーツアーや学習会の実施、さらに先生方と安保法制の講演会を共催しました。友人や先生とこうした活動ができたことは大きな財産です。授業とグループ活動の両方から、物事の政治的な側面を見る力を身ににつけることができました。それは、私の研究にも新しい視野を与えました。
私のオススメ科目
- 共生社会拠点実習
- 国際機関、NPO/NGO、行政機関、企業等へインターン実習に行くくために、実習先での参与観察から安全確保まで、必要な事柄を学ぶ内容です。この授業のお陰でフィールドワークに行く心構えができました。
- グローバル社会基礎研究(国際法)
- 「国際人権法」の理論や諸条約内容の修得を基礎に、それらを具体的な問題の解決につなげる方法を学びます。講師は日々、難民認定問題に取り組む弁護士の方で、法務の現場から法律の重要性を学ぶことができました。
- 共生社会基礎研究(質的調査)
- 質的調査法の基本を理解し、その理論や分析方法を学ぶ授業です。この授業の内容は、実際にフィールドワークで大いに役立ちました。
お金のやりくり法
論文に必要な高価な専門書は、大学院の研究教育予算で購入頂き負担を減らすことができました。また学会発表や調査費用を支給する研究奨励金制度もあり、2度に渡るインドでのフィールドワークで大いに助かりました。
ある一日のスケジュール
12:30〜 | 学校へ到着。そのまま図書館へ行きます。授業の前は、借りていた本を返却したり、次のレポートに必要な文献を探したりする時間に充てていました。 |
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13:15〜14:45 | 3限に出席。授業では基礎研究として、文化人類学や経済思想などの理論的な学習に加え、ジェンダー平等を目指した分析手法や質的調査法など実践的な調査法についてもバランスよく学びました。 |
14:55〜16:25 | 4限。専門研究では少人数でじっくり学べたため粘り強さが身に付きました。物事を何となく分かったような気になり放置するのではなく理解するまで考え抜き、的確な表現で説明することを大事にするようになりました。 |
16:35〜18:05 | 指導教員による論文指導演習。英語の論文をたくさん読みました。研究に関して、問題のたて方から用語の使い方まで、様々な角度から、広く、深く、きめ細やかな指導をして頂きました。 |
18:05〜21:00 | 院生室で授業の予習・復習、研究に取組みます。この間に夕食を取ることもあります。2年間という限られた時間の中で多くを学び経験したいと考えていたため、有効に時間を使う癖がついたように思います。 |
21:00〜 | 帰路につきます。家に到着するのは、23:00前。生活スタイルが夜型だったため、次の日の準備等を済ませ、3:00頃に就寝していました。 |