特集:東京理科大学の取り組み

完全オンラインでの実施と多数の外部講師の招致で、
真に「開かれた大学」を実現

オンラインでのプログラムの様子

完全オンラインでの実施と多数の外部講師の招致で、真に「開かれた大学」を実現

DX時代に対応するデジタル人材育成及び就業支援プログラム
各産業・企業においてデジタル人材としての就業を目指す者や、現在のスキルにデジタル領域の知識を付加することで今後デジタル人材として転職・起業等を含めたスキルアップをする事を考えている者を対象に、あらゆる産業において活躍できるデジタル人材の育成を目指し、基礎スキルからプログラム言語、Society5.0 社会における情報システム、DXの全体像といった講座群を実施。
  • 蓄積したノウハウを活かした、実りある学びを提供するプログラム
  • 事務局側の手厚いフォローが、オンライン授業を成功させる秘訣
  • スピードと数を優先し短い告知期間を有効活用することで、効果的な集客を実現

蓄積したノウハウを活かした、実りある学びを提供するプログラム

——東京理科大学でのリカレントプログラムについて、まずはプログラム開講の経緯と狙いについて教えてください。

事務局: 本学では、本プログラムが始まる以前より社会人教育に力を入れており、現在ではビジネスパーソンを主なターゲットとしたオープンカレッジを年間約300講座展開しています。その中でも、本学は理工系の総合大学としての知見を生かす形で、特に「デジタル領域」の学びの提供に注力してきました。そうした中で、近年企業内におけるデジタル人材の不足が顕著となり、さらに人材側にとっても新たに求めるスキルとしてデジタル分野への注目度が高まってきていることから、デジタル人材の育成に特化したプログラムを開講することにしました。

——今回のプログラムでは、他大学の教授や企業役員など、多くの外部講師が参画されていますが、どのような意図があったのでしょうか?

事務局: オープンカレッジを設置してからこれまでの間に、「どのような学びを大学に求めているか」について、100社以上の企業にヒアリングを行いました。その結果、大学講師陣からの学びも欲しいが、実際に企業で働く実務家からの学びも欲しいという声が、企業側と受講生側のどちらからも多く集まりました。そこで、実務で使える知識や技術として身につくスキルを実務家講師から、そうした知識やスキルの元となる理論を大学講師から学べるようなカリキュラムを設計しました。

外部講師の参画というのは、受講生のニーズを満たせるというのはもちろんですが、「開かれた大学」であることを学内外にアピールする意味でも、効果的な取り組みだと考えています。

——多数の外部講師から協力を得るには、苦労も大きかったのではないでしょうか?

事務局: 確かにオープンカレッジを始めた際は、一から外部講師と関係を作っていく必要があり大変でした。学内外の本学関係者に相談して講師を紹介してもらったり、社会のトレンドを自分たちでも研究したり、色々と模索してきました。そうした活動を続けて講師陣が増えていくことで、そこからさらに新たな講師を紹介してもらえるようになり、良いサイクルが出来上がっていきました。そういう意味では、本プログラムにおいて多数の外部講師にご参画頂けたのは、東京理科大学として長く社会人教育に携わってきた成果の一つと言えると思います。

事務局側の手厚いフォローが、オンライン授業を成功させる秘訣

——本プログラムは全授業がオンライン実施であるという点も注目ポイントですね。

事務局: オープンカレッジでのオンライン授業については、本学では2020年の夏頃から実施しており、そこで得た知見があったからこそ、今回の完全オンライン実施が実現できたと思います。

オンラインであれば、日本はもちろん、海外に住んでいる方でも受講が可能になるため、従来の方法では諦めざるを得なかった方にも学びを提供することが可能になります。また受講に際して移動を伴わないため、新型コロナウィルスへの感染リスク減少にも効果を発揮してくれるなど、メリットは大きいですね。

——受講生側のメリットはかなり大きいものがあると思いますが、より良いオンライン授業を実施するためには、事務局側の苦労も大きかったのではないでしょうか?

事務局: そうですね。講師によって授業方法は異なりますから、一つひとつの科目に対するオペレーションを構築する必要がありましたし、場合によっては授業で使う資料を事前に郵送しなければならないこともありました。オンラインの裏側は、意外とアナログな世界でした。

さらに、オンラインではどうしても相互交流が少なくなってしまうため、必修としてグループワークを実施したり、オンライン上でも積極性を引き出せる講師をキーとなる科目に採用したりするなどの工夫もしました。また個々のカリキュラムとは別に、中間・最終振り返りといった受講者全員が集まることができるプログラムも用意しました。

スピードと数を優先し短い告知期間を有効活用することで、効果的な集客を実現

——今回のプログラムでは定員を大幅に超える応募があったそうですが、広報や募集活動ではどのような点に特に力を入れて取り組まれましたか?

事務局: 広報・募集活動では、特にスピードと数に焦点を当てて実施しました。HPやチラシは、一日でも多く告知期間を設けられるようにスピード優先で作成しましたし、オンラインでの実施だからこそ、広報活動は都内だけではなく地方にも展開しました。さまざまな広報の結果、首都圏以外の居住者からも申し込みも数多くありました。また別途、新聞とWEBで広告を出稿しましたが、そこからの反響も大きかったです。さらに受講者の中には他の大学のプログラムを見たことがきっかけで、本学のプログラムを知った方もいましたので、本事業がこれからも継続し、広く認識されるようになれば、より多くの方に興味関心を持ってもらいやすくなると感じました。

Voice

受講生

―受講したプログラムは、どのようなところに魅力を感じましたか?

最新の知見と知識が得られる点と、 実践的で有益な講義を受けられることに魅力を感じました。


受講生

―受講を考える方に、メッセージをお願いします。

頭の整理は必要ですが、自分なりに勉強すればなんとなくでもわかってくるので、自分のペースで取り組むのが一番ではないでしょうか。 特に、統計的因果推論は、面白いのでオススメです。